互尊
互尊 (ごそん)
正式名称KKWD-19「互尊」
特徴的な兵器が多い熊本としては、珍しく平凡なウォードレスであり、どこをとっても特徴が無いのが特徴という、機体である。 本機は元々、十六連合による次期兵器開発計画「八計画」にある高機動型のウォードレス仕様に沿って開発をまかされた開陽高校が開発したものである。 計画通りにいけば、アーリィフォックスに並ぶ、高機動型ウォードレスになるはずであった。 ところが、本機にあわせて開発されるはずだった肝心の新型強人工筋肉の開発に失敗してしまい、予想通りの機動性能に達しえずに平凡な機体性能になってしまったという経緯がある。 しかし、その堅実だが良く練り込まれている、完成形に近い機体設計そのものは優秀で、その性能に人工筋肉がついてこれないのは不運の一言につきる。
結局連合軍としては採用せず、戦車兵用として、また小型幻獣戦専用機として開陽高校が装備したに止まった。
歩兵部隊からはそのパワー不足を指摘されて、早々と「可憐」などに活躍の場を奪われていったが、戦車兵からの評判は非常に良く、他校の戦車部隊でも広く使われる。 これは航続力の高さ(着心地の良さ)と、無駄な装備や飾りが省かれているために狭い車内での動きがしやすかったところによる。
実際、後期生産分500着前後の内、79%までが戦車兵仕様のC/CS型として生産された。
その他、有名なバリエーションとしてはP型がある。 九州撤退戦間際の6月、南高の軍所顧問<A>から100着分のアーリィフォックス用人工筋肉が支援物資として送られ、本機の40から50着前後が現地部隊の手にによって人工筋肉を換装した。 これがシリーズ最終型となるP型で、本当の最後の最後に、本機は当初予定されていた通りの性能を取り戻すことになる。
それは史上空前の高機動戦闘能力を持った、アーリィフォックスにすら互する最強のウォードレス。 空を走ると謳われた「武尊」(たける)こそが、本機に名付けられた最後の名称である。本機は最後のただ1回の出撃で、長く名を残すことになった。
バリエーション
- タイプA:一般兵科用 陸戦型
- タイプC:戦車兵科用
- タイプAS/CS:指揮官(クラス委員)用 通信機増設型
- タイプP:南高製人工筋肉搭載型 通称「武尊」